はじめまして。滝川ゆかりです

こころFUKURYUでは、講座や対話の場、個別セッションなどを通して、
自分の気持ちとつながり直し、自分らしい人生を歩んでいくための時間を届けています。

けれど、私自身も最初から、自分の気持ちが分かっていたわけではありません。

むしろ長い間、

「本当の自分とは、いったい何なのだろう」
「自分の中には、何か怖いものがあるのではないか」

と、自分を信じられずに生きてきました。

自分のことが分からなかった幼少期

私は、複雑な家庭環境や親子関係の中で育ちました。

小学校4年生の頃には摂食障害を発症し、同じ頃から、感情や人間関係にも大きな揺れが現れるようになりました。

自分でも理解できない言動によって、親しかった友人が離れていくこともあり、人との関係を築くことが難しくなっていきました。

不思議だったのは、そのような自分が、親やきょうだいの前ではほとんど現れなかったことです。

家族といる自分と、友人との関係の中で出てくる自分。

いったい、どちらが本当の私なのだろう。

当時の私は、パーソナリティ障害という言葉も、心の仕組みも知りませんでした。

ただ、自分の中にあるものが怖くて、自分を責め、自信を失っていきました。

なぜ私はこうなのか。
どうすれば良くなっていくのか。
この経験には、何の意味があるのか。

小学生だった私は、そんなことを一人で考え続けていました。

仏壇の前に座り、自分なりの「日々の反省」をするような、少し変わった子どもでもありました。

もちろん、誰かに教わったわけではありません。

本を読み、考えたことをノートに書き、自分の怒りや行動がどこから来るのかを、自分なりに探していました。

今振り返れば、やり方を間違えていたこともたくさんあります。

自分を理解するための内観が、自分を責める時間になっていたこともありました。

それでも私は、ずっと自分の内側を知りたいと思っていたのだと思います。

学んでも、前向きに考えても、越えられなかった壁

中学生になってからも、社会人になってからも、内観は続きました。

少しずつ回復しているように感じる時期もありましたが、人生にはそのたびに新しい困難が訪れました。

両親の事業の失敗や離婚。
病気になった父の介護。
自身の出産と子育て。

過去の親子関係や、まだ向き合いきれていなかった心の問題は、子育てにも大きく影響しました。

子どもを大切にしたい。
愛している。

そう思っているのに、感情をうまく扱えず、思うように関われない自分がいました。

このままでは、私が抱えてきた苦しさを、子どもにも渡してしまうかもしれない。

そう分かっていても、本当の意味で変わることは簡単ではありませんでした。

子育ての本を読み、「こうすればうまくいく」という方法を試しては、また同じことを繰り返す。

生活リズムを見直したり、断捨離をしたり、心理学や哲学を学んだりもしました。

そこから得たものは、今の私に確かに生かされています。

けれど、知識を増やし、方法を学ぶだけでは、どうしても越えられない壁がありました。

正直に言えば、以前の私は、

「この経験も、きっと必要だったんだ」

と自分に言い聞かせることで、前向きになろうとしていました。

それは嘘ではありません。

けれど心の奥では、すべてに恵まれているように見える人を前にすると、疼くものがありました。

なぜ私が、こんな人生を歩む必要があったのだろう。
私には何が足りなかったのだろう。
なぜ、生まれ育つ環境には、こんなにも差があるのだろう。

乗り越えたつもりでも、つらいことが重なると、また同じ場所に戻ってしまう。

前向きに言い聞かせながら、どこかで頑張り続けている。

私の最後の壁は、そこにありました。

息子のSOSをきっかけに、もう一度自分を見る

大きな転機になったのは、息子が出した、あるSOSでした。

子どもの問題だけを見るのではなく、私は改めて、自分自身と向き合う必要がありました。

20年以上続けてきた内観を、もう一度根本から見直しました。

自分がなぜ怒るのか。
なぜ、ある言葉に強く傷つくのか。
なぜ、同じことを繰り返してしまうのか。

表面に出ている感情だけではなく、その奥にある怖さや寂しさ、信じてきた思い込みまで、少しずつ見ていきました。

父の他界をきっかけに、長い間向き合えずにいた母とも、ようやく向き合うことができました。

母との関係が変わっていく中で、自分自身に対する見方も大きく変わっていきました。

人生に起きた出来事が、すべてなかったことになったわけではありません。

苦しかった経験が、急に美しいものに変わったわけでもありません。

けれど、自分の気持ちを置き去りにせず、ひとつずつ丁寧に見ていく中で、過去の見え方が変わっていきました。

「必要な経験だった」と無理に言い聞かせるのではなく、

あの頃の自分も、必死に生きようとしていたのだと、少しずつ分かるようになりました。

自分の人生すべてを、愛おしく思えるようになるまで

以前の私は、繊細で傷つきやすい自分も、考えすぎてしまう自分も、消してしまいたいと思っていました。

過去に、自分がしてしまったこと。
誰にも言えないと思っていたこと。
自分の中にある怖さ。

それらを、自分の本性だと思い込み、長い間封印してきました。

けれど今は、そのすべてが現在の私につながっていると感じています。

遠回りもたくさんしました。

一度分かったつもりになり、また戻ることも何度もありました。

それでも、自分と向き合うことを続けたことで、私は少しずつ、自分を認められるようになりました。

今では、自分が生きてきた人生そのものを、愛おしく感じています。

苦しかった経験があったからこそ、良かったと言いたいわけではありません。

ただ、その経験をした自分を、もう否定しなくていい。

そう思えるようになったことで、人生は大きく変わりました。

外側の状況がすべて整ったから、幸せになったのではありません。

自分との関係が変わったことで、同じ日常の中にあるものを、以前とは違う目で見られるようになったのだと思います。

今、私が届けたいもの

私は、誰かに正解を与えたいわけではありません。

誰かの人生を、代わりに変えることもできません。

けれど、その人が自分の気持ちに気づき、自分の中にある知恵や力を思い出していくための時間を、一緒につくることはできると思っています。

苦しい時、人は「どうしたら解決できるのか」を急いで探します。

けれど、方法を知る前に、自分が本当は何を感じているのか、何を怖がっているのか、何を大切にしたいのかを知ることで、初めて見えてくるものがあります。

誰かの質問を聞きながら、気づけば自分のことを考えていたり。

手を動かしながら話を聞くうちに、いつの間にか自分の心にも耳を澄ませていたり。

ひとつの言葉によって、昨日までとは少し違う景色が見えたり。

こころFUKURYUでは、そんな時間や場を届けていきたいと思っています。

私はこれまで、たくさんの人の人生や価値観に触れてきました。

人にはそれぞれ、違う背景があり、違う生き方があります。

だからこそ、何かひとつの考え方に当てはめるのではなく、その人自身の中にあるものを大切にしたいと思っています。

自分の気持ちが分からない。
このままでいいのかと思う。
もっと自分らしく生きたいけれど、どうしたいのか分からない。

そんな時に、自分の人生ともう一度つながるきっかけを届けられたら嬉しいです。

ここまで読んでくださり、ありがとうございました。

こころFUKURYU
滝川ゆかり